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データセンターに並ぶAIサーバーのイメージ

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Cerebrasが2度目のIPO申請——OpenAI向け巨額契約とAWSとの提携を背景に5月上場を目指す

AIチップ新興のCerebrasが2026年5月中旬の上場を目標にIPOを申請したと報じられました。OpenAIとの契約規模は100億ドル超とされ、AWS向けの供給契約も明らかになっています。

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Cerebrasが2度目のIPO申請に踏み切った

TechCrunchは2026年4月18日、AIチップ新興のCerebras SystemsがIPOを申請したと報じました。ターゲットは2026年5月中旬の上場で、同社にとっては2度目の挑戦となります。前回は2024年にアブダビ投資ファンドからの出資が米国政府の審査対象となり、申請を取り下げていた経緯があります。

今回の申請は、学習・推論向けAIアクセラレータ市場で急成長してきた同社が、巨大な顧客契約を抱えたまま公開市場へ出ようとするタイミングに重なっています。記事は、今回のタイミングについて顧客基盤と財務基盤の双方が整ったことを背景とした動きだと伝えています。

データセンターに並ぶAIサーバーの写真

画像引用元: TechCrunch

2025年の売上は5.1億ドル、直近の評価額は230億ドル

開示された財務情報によれば、Cerebrasの2025年の売上高は5億1000万ドルに達したとのことです。純利益は2億3780万ドルとされる一方で、株式報酬などを除いた非GAAPベースでは7570万ドルの赤字だったとTechCrunchは説明しています。

また、2026年2月のシリーズHラウンドでは10億ドルを調達し、評価額は230億ドルに達したとされています。IPOでの調達目標額は本稿時点で非開示のままです。大型の資金調達と黒字転換を示す数字を並べつつ、成長投資による赤字基調も残っているという、AIインフラ企業にありがちな構図がそのまま読み取れます。

OpenAIとの契約は100億ドル超、AWSにも供給へ

売上の伸びを説明するうえで、TechCrunchが強調しているのが顧客契約の厚みです。CEOのアンドリュー・フェルドマン氏は、OpenAIとの契約規模は100億ドルを超えると説明したと伝えられています。さらに氏は「OpenAIにおける高速推論ビジネスを獲得した」と語り、従来担っていた競合を置き換えた格好だと示唆したと報じられています。

クラウド側ではAmazon Web Servicesとの間でデータセンター向けチップ供給契約を結んだことも明らかになりました。NVIDIAのGPUが圧倒的なシェアを握るAIアクセラレータ市場において、ウェハースケールエンジンを武器にしたCerebrasがハイパースケーラーと主要AIラボを両方抑えにかかっている構図が浮かび上がります。

「最速ハードウェア」を掲げるビジネスモデルの中身

Cerebrasは従来から、学習と推論の両方で最速のAIハードウェアを構築していると主張してきた企業です。1枚のウェハーに巨大なプロセッサを載せる独自設計のWSEシリーズを中核に、自社クラウドサービスや推論APIを展開しています。

AIチップ市場では、NVIDIAのHopper/Blackwell系に対抗するポジションとして、GroqSambaNovaなど複数の新興ベンダーがしのぎを削っています。Cerebrasは生成AIワークロード向けの高スループット推論を売りにしており、OpenAIでの高速推論枠を押さえたとする今回の説明は、このポジショニングを補強する内容と言えそうです。

過去の申請取り下げと規制リスクの残り香

2024年の申請取り下げ時、米国政府の外国投資審査(CFIUS)が懸念点となったと伝えられています。今回のタイミングでの再申請は、関連する審査リスクが落ち着いたとCerebras側が判断した、あるいは投資家構成側で整理がついたことを示唆する動きだと受け止められそうです。

一方でAIチップ領域は輸出規制や安全保障上の関心が高いエリアでもあり、上場後も地政学的リスクは継続する見込みです。投資家から見ると、成長率と顧客構成の強さをどこまで高く評価し、同時にこうした規制リスクをどこまで織り込むかがバリュエーションの焦点になりそうです。

エンジニア視点で注目したいポイント

Cerebrasの動向は、純粋な企業ニュースにとどまらず、AIインフラの選択肢の広がりという意味でも注目に値します。推論レイテンシを極端に短くしたいユースケース、あるいはGPUクラスタでは扱いづらい巨大モデルの学習など、一部の用途ではウェハースケール系のアーキテクチャが既に有力な選択肢になりつつあります。

OpenAIやAWSといったスケールの大きな顧客がCerebrasを正式採用する流れが事実であれば、個別の推論APIや自社モデル運用の選定においても、ベンダー多様化の議論は今後さらに具体化しそうです。IPOの成否とあわせて、提供されるクラウドサービスの実価格や本番ワークロードでの性能評価も引き続き追いかける価値がある領域です。