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Microsoft、米国のAI普及レポートを公開——働く世代の3割超が利用、都市と地方で2倍の格差
Microsoftは2026年5月28日、米国のAI普及状況をまとめた『US AI Diffusion Report』を公開しました。働く世代の30%超がAIを使う一方、都市部32.9%に対し地方は16.2%と約2倍の差があり、米国は世界の普及率では21位にとどまるとしています。
Microsoftは2026年5月28日、米国でのAI普及状況をまとめた「US AI Diffusion Report」を公開しました。同社のBrad Smith副会長兼社長による投稿で、働く世代(生産年齢人口)の30%超がAIを使っている一方、都市部と地方で約2倍の利用率の差があると指摘しています。普及の進み方が地域によって大きく偏っている実態が、州・郡レベルのデータで示されました。

図版: Microsoftの発表内容をもとに作成(出典: The Official Microsoft Blog)
働く世代の3割超がAIを利用
Microsoftによると、米国では生産年齢人口の30%以上がAIを利用しており、これは2025年末から3ポイント増えた水準です。AIの利用は着実に広がっているという評価です。
今回の数字は、同社が新たに公開した「US AI Diffusion Report」に基づきます。州や郡といった細かい単位でAI普及を分析した初めてのレポートだとされ、全国を一律に語るのではなく、地域ごとの濃淡を可視化した点が特徴です。普及の「平均」だけでは見えない実態に踏み込んでいます。
都市と地方で約2倍の格差
レポートが浮き彫りにしたのが、地域間の格差です。Microsoftの集計では、都市部(メトロポリタン郡)の利用率が32.9%だったのに対し、中規模都市(マイクロポリタン郡)は21.7%、地方(ルーラル郡)は16.2%にとどまりました。
都市部の利用率は地方のおよそ2倍にあたります。AIという新しい技術が、まず人口や産業の集まる都市から広がり、地方が後を追う構図が数字で確認された形です。こうした「デジタル格差」は、AIの恩恵が一部に偏ることへの懸念にもつながります。
大学のある町が利用率を押し上げる
普及を後押しする要因として、Microsoftは若い世代の存在を挙げています。18歳から24歳の大学世代が多く住む郡では利用率が28.6%と、それ以外の地域の20.3%を大きく上回りました。
バージニア州ウィリアムズバーグやアイオワ州ストーリーといった大学のある町は、世界でも最高水準の利用率に達しているとされます。新しいツールに触れる機会の多さや学びの環境が、普及の差につながっているとみられます。
「革新は1位、普及は21位」という課題
最後にMicrosoftは、米国がAIのイノベーションでは世界をリードする一方、普及率では世界で21位にとどまると指摘しています。技術を生み出す力と、それを社会全体に行き渡らせる力は別だという問題提起です。
開発者や事業者にとっても、これは示唆に富む数字です。優れたAI製品を作るだけでなく、地方や非大学世代を含む幅広い利用者にどう届けるかが、今後の普及の鍵になります。国内の足元の格差をどう埋めるかが、米国のAI戦略の次の論点になりそうです。
United States AI adoption shows steady growth, but distribution remains uneven
Microsoft releases the US AI Diffusion Report, showing rising adoption across the United States but uneven distribution between regions and communities.