MF Blogs Tools
Anthropicロゴ

Article

英国政府、Anthropicのロンドン拠点拡大を働きかけ — 米国との対立が追い風に

英国政府がAnthropicに対してロンドンオフィスの拡大やデュアル上場を提案していると報じられています。米国防総省との対立を背景に、英国がAI人材の誘致を加速させています。

0:00 0:00

This article is not published in this language yet, so the Japanese version is shown instead.

ロンドン拠点の拡大とデュアル上場を提案

Financial Times(FT)の報道によると、英国の科学・イノベーション・技術省のスタッフがAnthropicに対してロンドンオフィスの拡大と、英国株式市場へのデュアル上場を含む提案を作成していると報じられています。

英国がAnthropicへの働きかけを強めている背景には、同社と米国政府の間で続いている対立があります。AnthropicはAI安全性に関するガードレールの撤廃を拒否し、米国防総省が契約を打ち切ったという経緯があります。この対立は現時点でも解決には至っていません。

米国との緊張関係が英国に有利に

Anthropic

AnthropicのCEO、ダリオ・アモデイ氏は5月に英国を訪問する予定だと伝えられています。この訪問は英国側の誘致活動が一定の成果を上げつつあることを示唆しています。

米国では、国防総省がAnthropicをサプライチェーンリスクとして指定する動きを見せましたが、現在は裁判所の差し止め命令によってブロックされている状態です。このような状況が、英国にとってはAI企業誘致の好機となっています。

OpenAIとの競争も視野に

英国でのAI拠点争いはAnthropicだけにとどまりません。OpenAIは2026年2月の時点で、ロンドンでの研究拠点の拡充をすでに発表しています。英国政府にとっては、米国のAI企業同士を誘致することで、ロンドンをグローバルなAI研究開発のハブとして位置づけたいという狙いがあると見られます。

AI企業の地政学的な立ち位置は、技術開発だけでなく各国の規制姿勢や安全保障政策と密接に絡み合うようになっています。Anthropicが英国での拠点を実際に拡大するかどうかは、今後のアモデイ氏の訪英と米国との関係の推移次第となりそうです。