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Arcブラウザが12月22日に終了へ——The Browser Company、新AIブラウザ「Dia」に一本化
The Browser Companyが革新的なブラウザ「Arc」を12月22日に終了すると発表しました。段階的にサービスを停止し、AI機能を前面に出した後継ブラウザ「Dia」への移行を促しています。
The Browser Companyは、タブ管理やサイドバーの発想で注目を集めたウェブブラウザ「Arc」を12月22日に「サンセット」させると発表しました。同社はすでに昨年からAIを前面に出した新ブラウザ「Dia」の開発に軸足を移しつつもArcの保守は続けてきましたが、今回で完全に手を引く形になります。The Vergeが報じました。
3段階で進むArc終了スケジュール
終了は一度にではなく、3つの段階に分けて進みます。まず本日10月22日から、Arcの新規アカウント作成ができなくなりました。次に11月23日には、iOSとAndroid版で「Browse for Me」をはじめとするAI関連機能が無効化され、サインインやタブの同期もできなくなります。そして最終段階の12月22日には、macOS版・Windows版のArc自体が使えなくなり、全アカウントが無効化されるほか、Android向けの「Arc Search」もGoogle Playから削除される予定です。すでにArcを使っているユーザーはしばらく利用を続けられますが、新規に使い始めることはもうできません。
長期間Arcをメインブラウザとして使ってきたユーザーにとっては、約2カ月というのは決して長い猶予ではありません。ブックマークや拡張機能、保存済みのタブ構成「Spaces」をどう引き継ぐかを、年内に判断する必要があります。

本図はThe Browser Companyの発表内容をもとに編集部が作成
データ移行先はAIブラウザ「Dia」
The Browser Companyは、Arcのデータを後継ブラウザ「Dia」に移すためのFAQを公開しています。同社によれば、セキュリティチームを含む開発リソースはすでにDiaに集中しており、今回の発表はその体制を正式に追認する格好です。DiaはAIエージェントによるブラウジング支援を前面に打ち出したブラウザで、The Browser Companyにとって今後の主力製品と位置付けられています。Arcが得意としたタブやウィンドウのカスタマイズ性よりも、ユーザーの代わりにページを読んだり操作したりするAIエージェント機能に開発リソースを集中させる方針で、ブラウザの役割そのものを再定義しようとしている点が特徴です。
Arcが残した功績とユーザーの選択肢
Arcはタブをサイドバーで管理する発想や、コマンドバーによる操作、ウェブページの見た目を自在にカスタマイズできる「Boosts」機能など、多くのアイデアを業界に持ち込み、他のブラウザにも影響を与えてきました。代替先としては、MozillaのGeckoエンジンをベースにしたオープンソースブラウザ「Zen」が、Arcに近い体験を求めるユーザーからよく挙げられています。ほかにも、タブのサイドバー表示に対応したVivaldiやBraveといった既存ブラウザへ乗り換える動きも出てきそうです。なおThe Browser Companyは昨年、ソフトウェア大手Atlassianに6億1000万ドルで買収されており、今回の決定もその傘下での経営判断の一環とみられます。
日本のユーザーが今から準備すべきこと
Arcは日本国内でも、デザイン性やカスタマイズ性を重視する一部のパワーユーザーやクリエイター層に根強い支持を得てきたブラウザです。業務でArcの「Spaces」機能を使ってプロジェクトごとにタブを整理している場合、移行先のブラウザでも同様の運用ができるかを早めに確認しておく必要があります。パスワードやブックマークのエクスポート機能はほとんどのブラウザが標準で備えているため、年末までに一度エクスポートしておけば、Dia以外のブラウザへ乗り換える場合でも大きな支障は出にくいはずです。
特に注意したいのは、Arc独自の拡張機能や連携ツールです。Chrome互換の拡張機能はそのまま他のブラウザでも使えることが多い一方、Arc専用に作られた一部のツールは移行先で代替手段を探す必要があります。年末の繁忙期と重なるタイミングでもあるため、仕事でArcに依存している場合は、早めに移行先の候補を絞り込んでおくことをおすすめします。ブラウザの乗り換えはブックマークバーやショートカットキーの再設定など地味に手間がかかる作業なので、年末休み前の落ち着いたタイミングで済ませておくのが得策です。
Arc browser is shutting down
The browser will stop working on December 22nd.