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NVIDIAとCoreWeave、「Vera Rubin NVL72」を本格稼働——エージェント型AIの学習から本番運用まで一体化
NVIDIAとCoreWeaveは、次世代GPUシステム「Vera Rubin NVL72」の本番投入とエージェント専用CPU「Vera」、学習基盤「CoreWeave Forge」を発表しました。Devinの開発元Cognitionによる導入事例を中心に整理します。
米サンフランシスコで開催中のイベント「CoreWeave Fully Connected」にあわせて、NVIDIAとCoreWeaveは、次世代GPUシステム「Vera Rubin NVL72」の本番提供や、エージェント向けに設計された新CPU「Vera」、学習と本番運用をつなぐ基盤「CoreWeave Forge」をまとめて発表しました。両社は10年近くにわたり協業を続けてきた関係で、NVIDIAのハイパースケール・HPC担当バイスプレジデントであるイアン・バック氏は「CoreWeaveのNVIDIA V100 GPUは、Voltaの登場から10年近く経った今も顧客のワークロードを動かし続けている。それこそがNVIDIAプラットフォームの強みだ」と述べています。
Vera Rubin NVL72の本格稼働とCognitionの成果
CoreWeaveは、Spectrum-X 102.4T Ethernetネットワーキングを備えたVera Rubin NVL72システムの提供を開始しました。AIコーディングエージェント「Devin」を手がけるCognitionが、本番ワークロードでVera Rubinを利用する最初の顧客です。Cognitionはこれまで9か月でCoreWeave上のGPUを数千基規模まで拡張し、Devinの学習・強化学習・推論をまかなってきました。今回、実際のソフトウェアエンジニアリング課題集「FrontierCode」からタスクを抽出してベンチマークを実施したところ、Vera Rubin NVL72はGB200 NVL72と比べてSWE-2推論ワークロードのトークン処理量が最大4.8倍に達したといいます。Cognitionのシラス・アルベルティ氏は「エージェント型コーディングは長いコンテキスト、高い並列性、トークン量の多さが絡み合う複雑なワークロードで、コストパフォーマンスが何を出荷できるかを左右する」とコメントしています。
図: NVIDIAとCoreWeaveの発表内容をもとに編集部で作成
エージェント専用CPU「Vera」と大規模サンドボックス
エージェント型AIは、推論の低遅延処理と、強化学習向けに多数の独立環境を同時に動かす処理の両方を要求します。NVIDIAが発表した「Vera」はこうしたエージェント向けワークロードのために設計されたCPUで、CoreWeaveのクラウドに今後投入される予定です。CoreWeaveの検証では、1ラックあたり128基のCPU・11,264コアを搭載し、1コアにつき1環境を割り当てても11,000以上の同時実行環境を確保できるとしています。Spectrum-XのEthernetスイッチとBlueField-4 DPUによってハードウェアレベルで分離された「CoreWeave Sandboxes」と組み合わせることで、エージェントのサンドボックス起動時間はVera CPU上で3倍以上高速化し、ベンチマーク「Terminal-Bench」の通過タスクでは1.7倍の性能向上を確認したとのことです。
CoreWeave Forgeがもたらす学習ループの統合
もう一つの発表が、学習・評価・改善のループを一つにまとめる環境「CoreWeave Forge」です。これまで異なるベンダーのツールに分断されがちだった工程を、Weights & BiasesやOpenPipeのポストトレーニング技術、オープンソースのmarimoノートブックを組み合わせて一体化しました。サーバーレスの教師ありファインチューニングや強化学習にも対応し、強化学習は自前でクラスタを管理する場合に比べて1.4倍速く、コストは40%抑えられるといいます。CoreWeaveの推論サービスを支えるオープンソース推論フレームワークは、稼働中のデプロイに新しいチェックポイントを再起動なしで読み込める「RL Rollouts」機能としてプライベートプレビュー中です。Canva、Capital One、MasterClassといった企業が、Forgeを利用する最初の顧客として名を挙げられています。
ヘルスケアなど広がる導入事例
実運用への広がりを示す事例として、全米15州で約5万人のメディケア患者を支援する在宅医療事業者Ennoble Careが、臨床文書作成や意思決定支援、バックオフィス業務のAIエージェントを動かすためにCoreWeaveを選定したことも紹介されました。NVIDIA RTX PRO 6000 GPUの予約容量を使い、臨床推論をスケールさせる計画です。CoreWeaveは半導体・AIインフラ分析企業SemiAnalysisのClusterMAXレーティングで1.0・2.0・3.0すべてにおいてプラチナランクを獲得しており、世界の主要AI研究機関10社のうち9社が利用していると説明しています。プロトタイプのエージェントを実運用へ移す動きは、コーディング支援からヘルスケアまで広がりを見せています。
From Training to Production, NVIDIA and CoreWeave Close the Loop on Agentic AI
NVIDIA Vera Rubin NVL72 and Vera CPU on CoreWeave accelerate agentic AI for companies including Cognition, extending a nearly decade-long run on NVIDIA infrastructure that stays productive, durable and fungible across generations.