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スマートフォンの画面に表示されたAnthropicのロゴマーク

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Anthropic、Samsungと独自AIチップを協議と報道——OpenAIの推論チップ「Jalapeño」に続く脱NVIDIAの動き

AnthropicがSamsungとカスタムAIチップの協力を協議しているとThe Informationが報道。4月には自社チップ検討が伝えられており、OpenAIとBroadcomの推論チップ「Jalapeño」発表に続いて、大手AI企業の独自チップ競争が加速しています。

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Anthropicが独自のAIチップをめぐってSamsungと協議していると、The Informationが2026年7月2日に報じました。TechCrunchが同日伝えたもので、4月にReutersが報じた「Anthropicが自社チップの製造を検討」という話が、具体的なパートナー探しの段階へ進みつつあることを示しています。ChatGPTを擁するOpenAIも先週、独自の推論チップを発表したばかりで、大手AI企業のチップ内製化競争が一段と熱を帯びてきました。

The Informationが報じた協議の中身

報道によると、AnthropicはSamsungと接触し、開発中のチップをめぐる協力の可能性を探っているとのことです。ただし、このチップを何に使うのか、サーバーにどう組み込むのか、どの程度の性能を狙うのかは、まだ決まっていないと伝えられています。

つまり現段階では、製品仕様が固まった上での製造委託というより、構想段階からのすり合わせに近い話のようです。それでも、4月時点では「チップ不足への対応としてアイデアを温めている」という温度感だったことを考えると、具体的な相手と話し合うところまで進んだこと自体が変化といえます。

スマートフォンの画面に表示されたAnthropicのロゴ

画像引用元: TechCrunch(Samuel Boivin/NurPhoto via Getty Images)

Anthropicは「多様なハードウェア戦略は継続」とコメント

TechCrunchの取材に対しAnthropicは、GoogleAmazonNVIDIAのチップを組み合わせた多様なハードウェアスタックが、今後もコンピュート戦略の中核であり続けると回答しました。一方で、Samsungとの提携の可能性については「付け加えることはない」として、肯定も否定もしていません。

自社チップを作るとしても、既存のGPUやTPUを置き換えるのではなく、特定のワークロード向けに選択肢を増やす位置づけになるとみられます。

先行するOpenAIの「Jalapeño」、TPUを持つGoogleとAmazon

AI企業が独自チップに向かう背景には、特定用途に最適化したハードウェアを持ちたいという狙いと、チップ市場で圧倒的な地位を保つNVIDIAへの依存を減らしたいという事情があります。

先週にはOpenAIがBroadcomと組んで、独自開発の推論プロセッサ「Jalapeño」を発表しました。OpenAIは競合チップよりもワットあたり性能で優れているとしています。さらにGoogleとAmazonは、それぞれ自社開発チップをクラウドサービスとして提供済みです。Anthropicの動きは、この流れに乗り遅れないための布石と読めます。

なぜSamsungなのか

Samsungはすでに、AI産業に深く組み込まれています。NVIDIAの主要パートナーとして、AIモデルの学習や推論に必要なチップを製造しており、逆にSamsung側はNVIDIAのソフトウェアを自社のチップ製造に活用しています。両社は韓国でAIチップ工場の建設も進めています。加えてSamsungは、Googleのチップ開発における提携についても協議してきたと伝えられています。

ファウンドリとしての製造能力と、AI各社との既存の関係を併せ持つSamsungは、これからカスタムチップを作りたいAnthropicにとって有力な相方候補ということです。

AIインフラの勢力図への影響

今回の協議がそのまま製品化につながるかは未知数です。それでも、モデル開発の最前線を走る企業が相次いで独自チップに動いている事実は、AIの競争軸がモデルの性能だけでなく、それを動かすインフラのコスト効率へ広がっていることを示しています。

クラウド経由でAIを使う開発者にとっても、この動きは無関係ではありません。各社が推論コストを下げる専用チップを持てば、APIの料金や提供されるモデルの応答速度に跳ね返ってくるからです。AnthropicとSamsungの協議がどんな形に落ち着くのか、続報を追う価値があります。