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Anthropic、最上位モデル「Claude Fable 5」を一般提供——分析ベンチで初の90%超、用途限定の「Mythos 5」も
Anthropicは2026年6月9日、新モデルClaude Fable 5とMythos 5を発表しました。Fable 5は分析ベンチで初めて90%を超え、Opusから10ポイント向上したとされます。安全策を一部緩めたMythos 5は政府との協業を通じて限定提供されます。
Anthropicは2026年6月9日、新しいAIモデル「Claude Fable 5」と「Claude Mythos 5」を発表しました。Fable 5は一般提供される最上位クラスのモデルで、これまで同社が公開したどのモデルをも上回る能力を備えるとしています。Mythos 5は同じ土台のモデルながら、一部の安全策を緩めて限定的に提供されます。

図版: Anthropicの発表内容をもとに作成(出典: Anthropic)
Mythosクラスの新モデルを2種類
今回発表されたのは、「Mythosクラス」と呼ばれる新世代のモデルです。一般利用に向けて安全に調整したものがFable 5、安全策を一部解除して特定用途に向けたものがMythos 5という位置づけになります。
両者は中身(基盤となるモデル)は同じで、かけられている安全策の違いによって使い分けられます。Anthropicは、ソフトウェア開発や知識労働、画像認識、科学研究など幅広い分野で最先端の性能を示すとしています。
分析ベンチで初の90%超
性能面では、いくつかの具体的な数字が示されています。Anthropicによると、Fable 5は複雑で長時間にわたる分析タスクを測る同社の中核ベンチマークで初めて90%を超え、従来のOpusから10ポイント向上したとされます。
最先端の物理研究では、GPT-5.5が4日かけて到達した水準に、推論トークンを3分の1に抑えながら36時間で近づいたとしています。実利用の評価も紹介されており、Stripeは5000万行に及ぶRubyの移行作業を、手作業なら2か月かかるところを1日で処理できたと報告したとされます。CursorのMichael Truell氏も「長期的な課題に取り組める最先端モデルだ」と評価したと伝えられています。
FableとMythosの違い
2つのモデルの違いは、安全策の範囲にあります。一般提供されるFable 5には安全分類器が組み込まれており、サイバーセキュリティや生物・化学、モデルの能力抽出(蒸留)に関わる一部の問い合わせは、より慎重なClaude Opus 4.8からの応答に切り替わります。これが作動するのは平均で全セッションの5%未満だとされます。
一方のMythos 5は、サイバーセキュリティの専門家や生物医学の研究者などに対象を絞り、関連分野で安全策を緩めて提供されます。当初は米政府との協業プロジェクト「Project Glasswing」を通じて展開され、世界でも最も強力なサイバーセキュリティ能力を持つとされています。
安全策とレッドチーミング
高い能力には相応のリスクも伴うため、Anthropicは安全策を重ねています。前述の分類器は、サイバー攻撃の支援、生物・化学兵器に関する問い合わせ、競合モデルへの能力流出という3つの領域で、危険な要求をOpus 4.8へ振り向ける役割を担います。
外部のレッドチームによる検証は1000時間を超え、あらゆる場面で通用する「万能の脱獄(ユニバーサル・ジェイルブレイク)」は見つからなかったとしています。Mythos 5は今後、15か国以上のおよそ150組織へと、信頼できる相手を選びながら段階的に広げる計画だとされています。
価格と提供
提供条件も示されました。Fable 5はただちに利用でき、料金は100万入力トークンあたり10ドル、100万出力トークンあたり50ドルとされています。サブスクリプションでは、6月9日から22日まではPro・Max・Teamの各プランに含まれ、その後は利用クレジットが必要になります。
Mythos 5は当初、Glasswingのパートナーや一部の生物分野の研究者に限って提供されます。能力を大きく引き上げつつ、危険な使い方には慎重に備えるという、Anthropicの姿勢がうかがえる発表です。最上位モデルを業務に取り入れたい開発者は、まず期間中にFable 5を試し、自分のタスクでの実力を見極めるとよさそうです。
Claude Fable 5 and Claude Mythos 5
Today we’re launching Claude Fable 5: a Mythos-class model that we’ve made safe for general use.